ロスエンジェルスの街づくり![]() ビバリーヒルズビバリーヒルズはサンタモニカブルーバードを境に、これより北側が超高級住宅地といわれています。全体のゾーニングは実に簡潔です。街路の名称もわかりやす![]() ロディオ・ドライブ沿いの住宅![]() ![]() ウェストウッドの街なみ![]() ![]() ウッドブリッジの街なみ![]() ![]() @湖沿いに建つ住宅 湖沿いの道路に建つ住宅は低層のタウンハウスです。パーゴラ付のウッドデッキのついた家並は、住んでいる人にとってはリゾート気分の生活を、又歩行者にとっては実に心地よい環境をつくっています。 ![]() A住民専用の公益施設 ![]() B幹線道路沿いに建つ住宅 幹線道路沿いに建つ住宅は、大変工夫されています。 一見高級な一戸建に見える住宅は、実は2戸一のタウンハウスです。最も目につきやすい住宅を、大きく立派に見せることによって、団地全体の高級感を出しています。又、沿道景観を優れたものにもしている訳です。 C美しい街並を維持する管理と環境計画 ウッド・ブリッヂでは、良好な環境を維持するために、管埋は2本立になっています。(周辺の大規模団地の場合もこの方式が多い。)住民は、ホーム・オーナーズ・アソシエーション(住宅所有者組合)に加入し、団地全体の管理費と、コミュニティー単位での管埋費を納めています。 美しい環境はそこに住む人が最大の享受者であり、その費用は自分達で持つということでしょうか。又、環境が良く管埋された住宅は、資産価値としても高く評価されるという事実もあります。ウッド・ブリッジは、巨大な人造湖をつくり、これを軸に四つのコミュニティーブロックに分けるといったマスタープランの素晴らしさと、実際にできた湖周辺の秀でだ景観計画には驚くぱかりです。更に住宅、公園、沿道計画等が総合的にきめ細く計画的に処理されています。つまウ、デザインされている訳です。更に、しっかりとした管埋、これも美しいニユータウンを生み出していることを見逃すことはできません。 小住宅による美しい街なみ(ニューポートビーチ)ここにご紹介するのはニユーポートピーチの中州ともいえるバルボア・アイランドの小住宅です。ニユーポートピーチの入江には、何千舟というクルーザーがある海洋性のリゾート地です。バルボア・アイランドの住宅は別荘というよりも、海洋レジヤーを楽しむ定住型の住宅のようです。 一戸当りの敷地は50〜60坪で、建物は30位の平屋です。4〜5メートル位の道路にこの住宅が密集し、向い合って建っている訳です。これが実にヒューマンスケールで、美しいのです。これまで見てきた住宅は、芝生と花で手入れされたフロントヤードのあるものぱかりでした。それだけにこういう住宅もあるのかと実に新鮮な印象を受けた訳です。各戸の庭先は二〜三メートル位しかあうません。全体的に家の軒は低く、窓や玄関ドアー、ウッドデッキ等に工夫をこらしています。そしてどの家も花木やプランターの花でアレンジし、個性的に美しく飾っています。狭い庭先も、こういった演出が可能なんだなと、新しい発見の連続でしだ。ベイントの色の使い方や、パラソル、オーニング、プランターなどの小遣具の使い方も実にうまい。狭い玄関廻りは住居表示も意匠化しています。道路を挟んで向い合って間じようなつくりをしているところが日本の街なみと大きく異なり、より美しくしているということがいえます。ゴルフコースコミュニティー(ゴルフ場と住宅のセット開発)アメリカの住宅では優れだ景観と広いバックヤードを有することが富い評価を受けます。カルフォルニアのような砂漠地にあっては、とりわけ景観としての濃い![]() ![]() まとめ港湾都市バンクーバーの集合住宅から高級住宅のビバリーヒルズ、オレンジ郡のニュータウン等多くの住宅地を見てきだ訳ですが、総てに共通することがいくつかあります。維持管理が行き届き、見事な景観を成していること。一棟一棟の住宅が個性的でありながらも、住宅のファーサードとエクステリアが連結的で調和がとれているその見事なこと。窓辺の飾り付けや草花など住民のコーディネイトする高いセンスが感じられることなど。これらの大きな背景としては、しっかりと管埋され、見栄えの良い住宅は、資産価値として高く評価されるとのことです。しかし私が感じるのは、そこの住民はもっと高いレベルに達しているんではないかということです。ライフスタイルとしては、働くこと、余暇を楽しむこと、友をもつこと、家庭のあり方、住むという事など。つまり、自分が人生をどう生きるかということで、これらのバランス感覚と合せ、自己の確立が日本人と比ベ相当に秀でているんではないかということです。国民的〃ゆとり〃というものの差を感じる訳です。人が牛きていく中で、豊かに生きるとはどういうことなのか少し解ったような気がします。人が住むということは集団で住む、集団で住むと大きな環境できます。その環境を美しくするには個々の家がそのために努力することに他なりません。集団で良好な環境に住むということでは規則も必要です。都市計画や管埋規約とか。しかし、これまで見てきた印象では、そんなことは当たり前の事で、それ以上に良くするには、個々の家がそのために努力する、そういう意識まで既に育っていると感じるわけです。日本では街づくりという言葉が氾濫しています。 良好な環境に誘導しようと都市計画や地区計画もあります。他に民意による建築協定とか管埋協定もあります。しかし肝心な各戸の環境に対するかかわりは実にひどいものです。金とものの欲に突っ走る経済大国日本。ここらで生活の豊かさとは何かゆっくり考える時にきてるのではないでしょうか。私なりに考えてみました。日本で住環境を臭くする手っ取り早い方法は何か。美しい住宅・街なみは資産価値として相当に高く評価される。そのように不動産評価がなされることです。これに尽きます。そのため仁も私達街づくりに携わる者は、より良い住環境づくりに努力することです。 次回は技術編として、エクステリアの詳細を中心にご報吉します。 e-mailto:Nobonobo52@aol.com |