今回の作品はRLA(登録ランドスケープアーキテクト)の資格認定試験問題(2012セクション2-1)をベースにした提案である
前提条件として
計画対象地は、大都市圏の郊外で都市計画道路の整備に伴い大規模ショッピングモールを誘致する駅の東側の開発地区である。 郷土景観の保全と新たな「まち」のみどり豊かな景観を形成すること まちづくりの基本方針として計画対象地及び周辺の自然・歴史・景観資源を活かしたまちづくりをすること 河岸段丘上部の古い街並みが残る集落は保存し河岸段丘の斜面緑地と河川の自然環境を活かした良好な環境を備えた住宅地の開発を行うこと 浸水想定区域(ハザードエリア)を考慮した土地利用とすること といったものである。認定試験では全体ゾーニングの作成までであったが、今回は街づくり全体の提案となっている。 計画対象地 □現況分析計画対象地は河岸段丘により形成された地域で段丘の上部は人々が古くから暮らし、その街並みはこの地域の歴史、文化的要素が高いといえる河岸段丘の斜面緑地及び湧水による小川は計画地の重要な景観要素となっている 下部は河川の氾濫などが繰り返し起こり河畔林、三日月湖等の湿地が形成されており一部は市営グラウンドが整備されている 計画地北側一部及び河川敷一帯に多様な生物の生態系が築かれていると考えられるまた河川の浸水リスクがあるゾーンの活用に十分な配慮が求められる 新たに整備される都市計画道路は広域道路で歩道にはみどり豊かな沿道景観が形成される予定である
□土地利用ダイアグラム河岸段丘を斜面緑地上部、下部、河川域(ハザードエリア含)の三つのゾーンに分類した上部は旧街並、屋敷林などの資源をもつ「屋敷林の街」下部は住宅地と斜面緑地が一体化した「はけの街」(河岸段丘の斜面緑地下の部分は「はけ」と呼ばれている。) 河川域は住宅地は設けず、大小の商業施設および既存のグラウンド、公園等を結ぶ「賑わいとスポーツの街」として特徴づけた。それぞれは都市計画道路により結ばれる。 今回のまちづくり対象地区を河岸段丘という特徴から「RiverTerrace」と称してみたい。
□屋敷林の街・旧街並地区地域の歴史、文化的要素が高いこの地区はリバーテラスの一つの顔となる場であり街並みは協定等を設け可能な限り保全し、屋敷林も保護樹木に指定する。 街並のエントランス部は商業施設と融合した広場として整備する
・小規模商業地区
・低層住宅地(大宅地)地区
□ハケの街・ハケの森公園河岸段丘の斜面緑地下の部分は「はけ」と呼ばれる 計画地にはこのハケ部分に小川が緑地に沿って流れている。そこで斜面緑地と小川を景観として取り込んだ帯状の公園を整備する。 人工的な施設は出来るだけ避け小川沿いに遊歩道を設け緑地内は現状保存管理とし芝生広場を主体としたナチュラルな公園とする
・コミュニティ施設/ ライブラリー
・中層住宅地区
・みずわの道
・低層住宅
□賑わいとスポーツの街・大規模商業地区幹線道路沿いに展開さる大規模ショッピングモールとし、スーパー、ホームセンター、専門店レストラン、スポーツクラブ等を誘致する ・小規模商業地域
・湿地公園
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□ハーブリック・タウン(ハーブとレンガをテーマにした住宅地開発)
□ブルグ構想(ドイツの小さな町のランドスケープをコンセプトにした住宅地開発)
□シンフォニック・ステージ(音楽をテーマにした住宅地開発)