潅水システム


1)水方法


植栽初期、人工地盤土壌あるいは草花等は自然降雨のみでは生育が難しいため必要に応じ潅水する必要がある。
主な潅水方法としては以下のようなものがある。
手動潅水散水栓または水タンクよりホースにより潅水。設備コストが廉価
人件費が大。
穴あきホース水栓に接続した穴あきホースによる潅水圧力調整が出来ないため散布量不均一
しみ出しホース多孔質ホースに低圧で水を染み出させて潅水水量、水圧が少なくてすむ。
地中潅水 埋設必要
ホースは原則等高線状に配置
ドリップ点滴ホース吐出量調整可能な穴あきホース潅水要求量に合わせた潅水地上、
地中潅水可能垂直、
高低差での潅水可
スプリンクラー水圧でノズルを回転させながら放水芝生地などで効果的風の影響あり。
蒸発流量大

2)潅水計画


□手動潅水
平均潅水量4mm/m2 として作業員1名当りの散水面積の目安は 1500 m2/日程度である
□しみ出しホース(参考:ユニホース[シーパーホース])
・流量
雨量 4mm/日を設計標準値とした場合。
A:潅水面積 (m2)
必要潅水量(Qd)=A×4 L/日
t:潅水時間(分)とすると(最低4時間以上とする)t>240
1分当りの流量は 4A/t L/分となる。
例)潅水面積3000m2で8時間潅水の場合 1分当りの流量は 25L/分となる。

ホースの最適滴下量0.01L/分/m以下(MAX0.04L/分/m )

埋設深さ(単位:cm)
植物の種類芝、地被、草花低木高中木
埋設深さ2-302-502-60

*埋設が深い場合、根が深く伸長しやすい。(地表潅水では根が浅くなりやすい)

・埋設間隔の目安(単位:cm)
植物の種類
土壌の種類芝、地被、草花低木高中木
30-5030-6030-90
ローム土50-8050-9050-120
粘土70-10070-12070-150


・給水システム
本圧は1-2kg以上確保(元圧が変動する場合は減圧弁使用)
水源に上水、飲料水を使用する場合は逆流防止措置を行うこと

・レイアウト計画
1本当りの最大延長距離:60m以内(両側給水の場合は120m )
水の供給は最も高い位置からとしホースは原則等高線状に配置する(ホースの傾斜3%、高低差+-25cm以内)
1つの給水系統の高低差は1m以内とする

・給水管径の決定
d(水源からの管径)=√4*A/(21.6*3.14*V)  *最低でも内径13mm以上とする
A:潅水面積 V:流速(1.5-3m/秒程度)



参考配管図(シーパーホース資料より)

□ドリップ点滴ホース
A:潅水面積 m2
B:ホースの敷設ピッチ(0.4ー1.0m)
C:ホース総延長(m)=A/B ×1.05(5%ロス率)
D:ドリッパー間隔(0.3、0.5m)
E:一系統の最大パイプトータル延長(下表より)
水圧Pa距離m
0.1130.0
0.2165.0
0.3190.0
0.4210.0

(ドリッパー間隔0.5m)
N:弁の個数 =C/E 
Q:設定水量= C/D × 2.3 L/h
例) 植栽面積3000m2 敷設ピッチ1.0m ドリッパー間隔0.5m 水圧0.4Paのとき
ホース延長=3000/1.0 * 1.05=3150m
弁の個数=3150/210 =15個
設定水量=3150/0.5 * 2.3 = 14490Lh


潅水コントロール方式主な設備
手動式散水栓を手動で開閉(必要時にバルブをあけ必要量潅水したら閉める)散水栓
半手動定流量バルブ (必要時にバルブを開ける) 定量流量バルブ
自動制御タイマーによるコントロール(定時自動潅水) 電磁弁、タイマー
コンピューター(センサー)によるリモートコントロール(管理潅水)電磁弁、センサー、コンピュター
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